腸内視鏡検査概要
腸内視鏡検査(大腸内視鏡検査または結腸内視鏡検査)は、内視鏡を用いて大腸や直腸の内部を観察し、異常や病変を検出する診断手法です。
以下に腸内視鏡検査の概要を説明します。
1. 目的
腸内視鏡検査は、大腸内のポリープ、腫瘍、炎症、潰瘍などの異常を検出し、早期発見や予防的なケアを行うための診断方法です。大腸がんの早期発見やスクリーニングにも使用されます。
2. 検査の流れ
患者様は通常、事前に腸を清掃するうろつき液を摂取し、腸内を清潔にしてから検査を受けます。鼻からまたは口から挿入された内視鏡が大腸に進入し、腸内部の映像をモニターに表示します。医師はこの映像を用いて腸内の状態を評価します。
3. 鎮静剤
検査中の不快感や痛みを軽減するため、鎮静剤や麻酔が使用されることがあります。患者様の状態や検査の種類によって異なります。
4. 検査範囲
腸内視鏡検査は主に大腸を対象にしますが、必要に応じて直腸や回腸(小腸の一部)も観察することがあります。
5. 組織採取
異常が見つかった場合、医師は組織のサンプル(生検)を採取することができます。これにより、細胞の状態や病理組織学的な評価が行われます。
6. 検査時間と回復
腸内視鏡検査は通常30分から60分程度かかります。検査後はしばらくの間、安静や絶食が必要とされることがあります。鎮静剤を使用した場合は、回復室で休む必要があります。
腸内視鏡検査は、大腸の健康状態を詳細に評価し、病気の早期発見や治療計画の策定に役立つ重要な検査手段です。正確な診断と適切な治療を目指して行われます。
腸内視鏡検査を受けられる方へ
検査前日
1.食事
朝、昼、晩 三食とも消化の良い物を食べ、水分は多めにとるようにしてください。夕食は午後7時までに済ませてください。
| 〇 食べて良い物 |
|---|
| ご飯、おかゆ、麺類、食パン、魚、豆腐、味噌汁(豆腐) |
| x 食べてはいけないもの |
| 肉、果物、野菜、海藻類、豆類、キノコ、こんにゃく |
2.下剤を飲んでください。
| アローゼン 1.0 | 1日1回→ 寝る前 |
|---|---|
| 酸化マグネシウム錠(330) | 1日3回 → 朝・昼・夕食後 |
3.モビプレップ(腸管をきれいにする薬)を作ってください。
モビプレップの溶かし方
①アルミの袋からお薬を出してください。
②キャップを開けて、星印まで水を入れます。
③キャップをしっかりとしめ、上から押すようにしてA剤とB剤の壁をしっかりと開通させます。
④よく振って粉末を溶かします。
⑤さらに、2リットルのメモリまで水を加えてください。
⑥水平な場所に立て2リットルのメモリまで入っていることを確認します。
⑦再度しっかり振り、溶け残りがないかを確認すれば、できががりです。
注意事項
モビプレップは必ず水で溶かしてください。
お茶やジュース、スポーツドリンクなどで溶かさないでください。
検査当日
1.起床後、十分な水(お茶)をコップ2杯以上とってください。
朝食は食べないでください。
2.指定された時間から 1000mLのモビプレップを1時間程かけてゆっくり飲みます。
| 服用方法 | ※服用前の注意点 モビプレップをしっかり振ってからお飲みください。 |
|---|
※モビプレップを自宅で服用する時は、副作用が現れた場合、対応が困難なことがあるので、一人での服用は避けるようにしてください。一人で服用せざるをえない場合は事前に医師、看護師に申し出てください。
3.次に500mLの水(お茶)を20~30分程度で飲んでください。また、青いキャップのお薬も飲んでください。

*のどが渇いた時は、項目3.の水(お茶)をお口直しにお飲みください。
4.便をチェックする。
カスがなくなり、黄色がかった透明になれば終了です。
個人差はありますが、10回程度排便があります。
腹痛、吐き気などございましたらすぐにご連絡ください。
残り1Lのモビプレップを忘れず病院に持ってきてください。
注意
- 来院後すぐに検査を受けられるとは限りません。
- 来院後、排便の確認をさせていただきます。
- 検査そのものは15分程度で終わりますが、検査を楽にする為の注射で眠気が残りますので1時間ほど休んでいただいてからご帰宅いただきます。
- 女性の方はワンピース、着物以外の服装でお越しください。
- 循環系(血圧、心臓)の薬を内服されている方はお申し出ください。


